ブログにも応用可能な文章テクニックを学べる一冊、『「もっと読みたい」と思わせる文章を書く』書評

読書

「もっと読みたい」と思わせる文章を書く

タイトルに惹かれ、Kindle書籍で加藤 明著『「もっと読みたい」と思わせる文章を書く』を読みました。

エッセイを書いてみたい人向けの本ですが、ブログなどの文章術を学ぶのにも有効な一冊でした。

書籍紹介

表現力や語彙の豊かさだけが、文章のうまさではありません。そのような特別な文才がなくても、「起承転結」の組み立てと「素材」の切り口で、だれにでも読ませるエッセイが書けます。 週刊朝日編集長、朝日新聞論説委員をつとめた著者が実例をもとに、「他人に最後まで読まれる」ポイントを丁寧に解説。「うまい」「面白い」「感動した」……あなたの書いた作品に読み手の反応が変わる。そんな読む人の心を惹きつけるエッセイを書いてみたい、という人のための実践的な一冊です!

著者 加藤 明 著
出版年月日 2013年12月27日刊
ISBN 9784799103050
判型・ページ数 4-6・256ページ
引用元:http://www.subarusya.jp/book/b167351.html

エッセイを書いてみたいけど、どう書いていいか分からない。書いてはみたが、小学生の作文みたいで恥ずかしい。そんな人向けに「読まれる」ことに重点を置いた「エッセイの書き方」を、分かりやすく説明した一冊です。

目次

  • 第一章 まず「起承転結」を体得しよう
  • 第二章 読まれないエッセイの構造を知ろう
  • 第三章 自分が一番詳しい世界を書こう
  • 第四章 書いて気をつけよう、こんな点
  • 第五章 こんな作品が書ける実例集

第一章 まず「起承転結」を体得しよう

第一章ではエッセイの基本構造「起承転結」を学びます。

エッセイは起承転結で書く。一番書きたいことを「転」で書く。発見の原因となったエピソードやシーンを「転」で書く。

これらを知り基本となる「型」を持てば、エッセイが一気にうまくなるそうです。

第二章 読まれないエッセイの構造を知ろう

第二章では「なぜ読まれないのか」という構造上の問題を学びます。

一番書きたい内容を絞り込みましょう、あとは全部、捨てましょう。作文は書き手が主役の世界、エッセイは読み手が主役の世界。他人の言葉にもっと耳を澄ませましょう。他人の言葉を意識して拾い集めましょう。

読まれない理由を知る事で「もっと読みたい」と思わせる文章を書けるようになるそうです。

第三章 自分が一番詳しい世界を書こう

第三章ではエッセイの「内容」について学びます。

「私」も作品の登場人物の一人として描くと臨場感が上がるそうです。

第四章 書いて気をつけよう、こんな点

第四章では、文章のNGパターンを学び、読みやすい文章の書き方を学びます。

文章は意識して短く切る。一つの文章に多くの内容を盛り込まない。接続詞や接続助詞、副詞は多用を避ける。引用は原典にあたって正確に。「数字」の表現力を意識して書こう。目を、鼻を、耳を、手を、舌を使って書こう。

この章はブログ執筆にも役立つと思いました。

第五章 こんな作品が書ける実例集

第五章は著者が講師を務めるエッセイ教室での作品が紹介されています。

すべて実際に生徒さんが作ったエッセイだそうです。

『「もっと読みたい」と思わせる文章を書く』を読んで

学ぶことが多い一冊でした。

特に「一番書きたいことを「転」で書く」や「作文は書き手が主役の世界、エッセイは読み手が主役の世界。」は目から鱗がボロボロ落ちる思いでした。

章節が細かく切られていて、短い空き時間でも読み進めることが出来るのも良かったです。紙ベースで256ページと手頃なボリュームですし、通勤の空き時間などで読んでみてはいかがでしょうか。