物悲しいけれど心温まる小説『博士の愛した数式』
記憶が80分しか持たない「博士」と、博士の身の回りの世話をする母子とのふれあいを描いた小説『博士の愛した数式』を読みました。
ひさしぶりに、本を読んで泣きました。
あらすじ
[ぼくの記憶は80分しかもたない]博士の背広の袖には、そう書かれた古びたメモが留められていた──記憶力を失った博士にとって、私は常に“新しい”家政婦。博士は“初対面”の私に、靴のサイズや誕生日を尋ねた。数字が博士の言葉だった。やがて私の10歳の息子が加わり、ぎこちない日々は驚きと歓びに満ちたものに変わった。あまりに悲しく暖かい、奇跡の愛の物語。寺尾聰主演の映画原作。
引用元:http://www.amazon.co.jp/dp/B0096PE362
感想
冒頭にも書きましたが、ひさしぶりに本を読んで泣きました。
80分しか記憶が持たないため、毎日のように家政婦との「出会い」から始まる日々。博士と一緒の時間を過ごすことで、家政婦母子には「思い出」が増えていくが、でも博士の記憶が80分というルールは変らない。どんなにドラマチックな事があっても、次の日には「出会い」から始まる。
博士が持つ絶望と、それを乗り越え博士と接しようとする母子。でもやっぱり記憶が持たない…想像するだけで物悲しくなるけれど、それでも続く博士と母子の心温まる交流。これはもう全俺が泣くよね。
数年前に映画版の博士の愛した数式を見て好印象を持っていましたが、小説版はまた違った良さを持つ良いお話しでした。
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