「ウェブ進化論」読了
つまらなかった。
「Googleってすごいんだよ?」と言うのを、老人達にも分かるように説明した本。
だけど、下手なプレゼンを聞いている気分で知見が深まらない。どこかから拾ってきたデータに数行の説明を書き加え、ガーガーとがなり立てては見たものの、「で、結論は何だね?」って聞かれちゃうタイプのプレゼン。
他人の言葉を引用し、長々と解説をしてるけど、著者ならではの「まとめ」が提示されないんだよね。中途半端な問題定義を放り投げてくるだけなので、最終的には引用元の言葉を自分で解釈し直す必要がある。
そもそも本文中で「自分が説明しても、ネットのすごさが大企業の幹部連中に理解されない」って書いてるぐらい。口で言ってダメなものを、文章にしたって伝わらないよ。
それと「あちら側(=ネット)」と「こちら側(=現実)」で分けようとしているが、ネット上のすべての事象は、現実世界に結びつかないと実体化されないって視点が抜けているように思う。
あちら側を何とかするにはカネが必要だし、稼いだカネを使うのは最終的にはこちら側だ。
老人達が「どれだけ分かっていないか」を理解するのには役に立ちそう。もしくは、老人達から金を引き出す必要があるときのプレゼン例には使えるかな。
これだけ有象無象の言葉を繋げれば、うっかり金を出してくれるご老体も見つかりそうな気がする。「ネット上」って言葉の意味が体感できてる人は、読む必要は無さそうです。
極個人的な感想を付け加えると「こういう説明をして、老人達から金を巻き上げる職業がある」ってのを理解できたのがプラスだったかな。
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