2011年、アナログ放送は止まりません
平成23年7月の、テレビの地上デジタル放送(地デジ)の完全移行に向け、行政や推進団体に危機感が漂っている。9月時点の地デジ受信機の世帯普及率が46.9%と初めて目標(50%)を下回ったためだ。
ここで改めて宣言しておきますが、2011年にアナログ放送は止まりません。
参考までにちょっと数字を出しておきます。日本の世帯数は約5000万、テレビ普及率は99%なので、現在の地デジ普及率46.9%を99%まで引き上げるには、差分の52.1%にあたる2600万世帯がテレビを買い換えなくてはなりません。停波まで残された期間は3年弱。と言うことは、毎年900万世帯がブラウン管を捨て、地デジ対応テレビを買う必要があります。
しかしテレビの年間出荷台数は900万台程度しかなく、そのうちアナログからデジタルへの買い替えは500万台程度と言われています。このペースで行くと、2011年には1,000万世帯以上がアナログテレビのままということになります。20%近いご家庭でテレビが見られなくなる計算ですね。
多少割り増して年間700万世帯がデジタルテレビに買い換えたとしても、まだ500万世帯がアナログテレビのままです。割合にして10%ものアナログ世帯を残したまま、停波できるハズがありません。
まず間違いなく、そうだな、99%の確立で2011年以降もアナログ放送は継続されます。しかも2011年の移行時期前後には「特別施策」で移行が優遇されるはずです。例えばアナログ放送停止が近いアメリカでは、停止直前になって40ドル(≒4,000円)の買い替えクーポンが発行されました。同じようなことが日本でも行われるはずです。
テレビの買い替えサイクルに入っていないご家庭は、慌てず騒がず世の動きを眺めていてください。
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