小説「告白」レビュー

読書

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)

湊かなえさんの小説「告白」を読んだよ。

あらすじ。それぞれの、それぞれによる、独白としての「告白」。

感想。映画版を見た後だとイマイチ。でもそれは、小説が詰まらないと言うことではなく、映画版が素晴らしいんだと思う。

ウィキペディアによると、この小説は『2008年度の週刊文春ミステリーベスト10で第1位に、このミステリーがすごい!で第4位にランクイン、2009年に本屋大賞を受賞』しているとのこと。つまりは「本が好きな人たち」から、高い評価を受けていると言うことです。

でも。それは「本」という形態においての評価であって、映画版と小説版の「告白」を比べると、映画版の方が「おもしろい」と言うのが俺の感想。

なぜならば、小説版には存在しない「空気」が、映画版にはあるから。

そもそも俺が映画が好きなのは、文字では表せない「空気間」が好きだからなのね。で、映画版の「告白」は上手に「空気」を表現していて、この監督はマジパネェなぁと強く感じたのです。

もちろん小説にも、「空気の元」はあるハズなのよ。でも、俺のような凡人には「空気の元」を「空気」として補完して読むのは大変に難しい作業で、ぶっちゃけソレは無理に等しいのよね。

でも監督は、小説に含まれている「空気の元」を「空気」にしてくれた。しかも根底のストーリーも過不足なく詰め込まれているので、映画版は「小説+空気」の出来映えになっている。

結局、映画版は小説版より面白くなっている、と俺は思うわけです。

なので、俺のような凡人の皆さまには、まず小説を読んでもらって、その後に映画を見て欲しいなーと思います。オススメ!