灯油・ガス・エアコンの暖房コスト比較
新規にガスファンヒータを購入したことに伴い、気になる暖房コストを石油ファンヒーターやエアコンと比較してみました。
灯油・ガス・エアコン暖房性能比較
色々な算出方法があるとは思いますが、ここではエネルギー自体の発熱量と単価を調べ、1円あたりの燃焼率を比べます。
種別 | 発熱量(kcal) | 単価(円) | 燃焼率(kcal/円) |
---|---|---|---|
ガス | 10750 | 125 | 86 |
灯油 | 8610 | 76 | 113 |
エアコン | 4300 | 23 | 187 |
表中の「燃焼率(kcal/円)」の数値に着目して下さい。この値が高いほど効率が良いということになり、つまりは「お得である」と言えます。
この「燃焼率(kcal/円)」を見ると「エアコン>>灯油>ガス」で、エアコンが断トツに高性能です。
ここで忘れてはいけないのは、発熱量の違いにより暖房能力にも差があることです。
発熱量だけ取れば「ガス>灯油>>エアコン」で、ガスが最も暖かいと言うことになります。「朝の忙しい時間にサッと部屋を暖める」なんて時は、エアコンだと力不足を感じるかも知れませんよ。
注意点
エアコンは省エネブーム以降のヒートポンプ採用品を基準に考えました。それ以前のエアコンでは、上記より大幅に効率が悪いので注意が必要です。
また、エアコンは外気と内気の温度差が重要で、上記試算が成り立つのは東京での平均気温を考慮した結果になっていることに注意して下さい。東京より寒い地域では、これより性能が悪くなるはずです。
ガス価格は都市ガスを基準にしていることも注意が必要です。LPガスの場合、一般的に都市ガスの2倍程度の価格になっています。LPガスを使用している場合、ガスファンヒーターはオススメしにくいです。
ガス・灯油共に原油価格の変動に強く影響されることも忘れては行けません。いま以上の原油高になった場合、ますますエアコンが高効率であると言うことになります。
エアコンを使用した場合、飽和水蒸気量の上昇に伴う相対湿度の低下によって、「空気が乾燥する」という弊害があります。風邪予防などの観点から、適度に加湿した方が望ましいと思われます。
計算条件について
試算における価格調査は、2010年12月1日に行った。
ガスの発熱量は「東京ガス : ピピッと!ガス百科 / 発熱量(都市ガス)」に依った。また価格は「ガス料金表(家庭用/業務用・工業用 共通)|東京ガス株式会社」から、一般契約料金のB表(20m^3~80m^3)の基準単位料金を参考にした。
灯油の発熱量は10500kcal/kg、比重が0.82として計算した。価格は「石油情報センター」の2010年11月、関東局の灯油小売価格1368円から1リットルあたりの単価を計算した。
エアコンの発熱量はCOP=5、1kw=860kcalで計算した。電気料金は「従量電灯|電気料金・各種お手続き|東京電力」から、30A契約時の第2段階料金を基準にした。
ディスカッション
コメント一覧
灯油はさ、同時に加湿が出来るんだよね。
コメントありがとうございます。
確かに灯油やガスの「加湿される」ってのは、大きな特徴ですね。
エアコンだと乾燥しがちだし、一言書き添えておきます。