旭山動物園は歩行弱者に優しい神施設だった

レビュー,旭山動物園

先週末に旭山動物園に行ってきたことはブログにも書いたが、園内の導線設計が良く考えられていて、歩行弱者に優しい神施設だった。

知っている限りの屋外施設ではナンバーワンに良く出来ていて、個人的には感激して涙が出るレベル。他の施設でも見習って欲しいので僭越ながら弊ブログで要点だけでも紹介する。

旭山動物園の全体像は以下の通り。旭山の丘陵面に添うように作られており、手前側の「正門」から奥の「東門」に掛けて連続した上りが続く。傾斜度も中々のモノで中央突破で登ろうとすると車椅子では厳しいかなというレベル。

画像引用元:http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/2200/d055315.html に筆者が加筆修正を行った

この斜面を攻略するために各所にエレベーターと緩やかなスロープを持つカーブが設置されている。

具体的には下図の赤線がエレベーター、水色線がスロープ。これら上り攻略要素と平行移動を組み合わせることで、それほど苦労することなく上部の東門側へ登れるよう設計されている。

ルート例としては「ととりの村 -> (スロープ) -> ペンギン館1F -> (ペンギン館内のエレベーター) -> ペンギン館2F -> (平行移動) -> あざらし館1F -> (あざらし館内のエレベーター) -> あざらし館2F ….」と言った感じ。

エレベーターもサイズ十分の車椅子に対応したもので、車椅子でもそれほど苦労することなく登っていけると思われる。

他の施設でも車椅子や歩行弱者に配慮したルートは見かけるんだが、メインルートの外に申し訳程度に迂回路を付けたパターンが多く「遠回りするぐらいならキツいけど階段を上るわ…」になることも。

そんな中、旭山動物園は見学ルート自体にエレベーターやスロープを組み合わせて設計してあり、なんならそちらがメインルートと言って良いぐらいに配慮されていた。考えてみれば「健常者」はちょっとした遠回りぐらい屁でも無いわけで、突き詰めて考えると旭山動物園の考え方が今後の正解なのかな?などと考えさせられた。

兎に角。今後の日本は更なる高齢化社会が進み、二本の足で階段や坂を登るのが難しい人が増えていくハズ。近いミライには我々自身が歩行弱者となるワケだし、少しずつでもこう言うことをアピールして改善を進めていってもらいたいなと思う所存であります。

旭山動物園に行ってきたので動物たちの写真を公開します