「名探偵ピカチュウ」は原作好きが楽しめる傑作ポケモン映画だった
「実写化」。小説/アニメ/ゲームなど様々なストーリーをベースに、実際の人間が演じる映画やドラマのこと。わずかな成功例はあるモノの多くの実写化は原作ファンから「これじゃない!」と言うヘイトを受ける駄作になる。
そんな中「名探偵ピカチュウ」は斜め方向の進化を果たし、原作を知る人間が楽しめる見事な傑作になっていた。
あの可愛すぎるピカチュウが、そんなことを言うなんて!
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映画「名探偵ピカチュウ」特別動画「What a Wonderful World」 – YouTube
冒頭でも軽く触れたが、今作のキモは「かわいピカチュウが、そんなことを言うの?!」と言うギャップだと思う。
ネタバレになるので詳しくは触れないが、今作のピカチュウはなぜか喋る。最初から最後までベラベラと喋る。しかも中身はなぜかオッサン。「あのかわいいピカチュウがオッサンのように喋る」のが個人的に大受け。
ピカチュウ自体は最新・最高の技術で映像化されていて、ただ単にモフッとするだけではなく仕草や顔の表情まで丁寧に表現されていて大変に好感が持てた。とくに「あのかわいいピカチュウがオッサンのようなシケた顔をする」シーンは個人的に大ハマリ。ピカチュウが訝しんだり、否定的なニュアンスを含むシーンで眉間にしわを寄せるんだけど、体毛のある動物であの表現は単純にスゴイなと感心しました。
その他のポケモンたちも見事な映像表現で再現されていた。しかもそれぞれのポケモンに沿ったシーンや動きが割り当てられていて、まこと正しい実写化と言って良い。実にキチンとしたポケモン映画だった。
逆に。ブラックジョークや複雑なストーリーを理解できない年齢であるとか、過去のポケモンシリーズやアニメを知らないと楽しめない作品ではあった。映画館でピカチュウのTシャツを着た明らかにピカチュウファンであろう小さな子どもを連れた家族を見かけたが、どうやら子ども達は途中で飽きてしまっていたようだ。うちの奥さんもポケモンを知らないながら一緒に行ってくれたんだけど、正直なところ楽しめなかったようだ。
そんなワケで、過去のポケモンシリーズやアニメに親しみがあり、ブラックなジョークも楽しめる大人のファンならば「名探偵ピカチュウ」は楽しめる映画だと思います。
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